背景

なぜいま河川維持管理技術者/河川点検士なのか?

災害の激甚化や河川施設の老朽化が懸念されているなか、長大な延長を有する堤防や河道の維持管理をこれまで以上に着実に行っていく必要があります。

これからの河川の維持管理の水準を確保・向上していくためには、維持管理についての専門技術を持つ技術者の活躍が求められる時代を迎えており、維持管理についての専門技術を持つ技術者が輩出していくことが急務となっています。

概要図

しかし、これまでは河川の維持管理の専門技術について認定する資格制度がありませんでした。

資格制度の概要

これからの河川の維持管理に求められる技術者と資格制度体系

当機構は、河川の維持管理を通じて社会に貢献する河川技術者の輩出と、河川技術者に対する社会的評価の向上を目指して、以下の資格認定制度を実施します。
なお、両資格は平成30年2月27日付けで「国土交通省登録技術者資格 ※」として登録されました。

項目 河川維持管理技術者
River Maintenance Engineer
(登録番号 212号)※
河川点検士
River Inspection Technician
(登録番号 214号)※
期待される
社会的役割
地域の河川に熟知し、維持管理についての的確な状態の把握と対応の提案等を行うことで維持管理の実務や地域の安心に貢献する マニュアル等を熟知し点検を確実に実施して変状を把握することで維持管理の実務に貢献する
技術者像 河川の維持管理に求められる応用的技術、経験や、地域の河川に関する知識、経験を有する技術者 河川の維持管理に関する基本的技術・経験を有する技術者
求められる
スキル
河川の状態把握と分析、対応案の検討技術
地域の河川の特性や改修・災害等の特性・履歴に関する十分な理解
河川管理上の判断に有益、的確な提案とそれに必要となるコミュニケーションを行う能力
点検要領等のマニュアル類に即して的確に河川の維持管理に必要な点検を実施できる技術
想定される
資格取得者
〔民間技術者の方〕
・河川の維持管理業務の管理技術者
・河川管理実務経験者
〔河川管理者の方〕
・河川管理実務技術者
〔民間技術者の方〕
・河川の維持管理に関連する業務の担当技術者
・測量作業、維持工事等の担当技術者
・河川管理実務経験者
〔河川管理者の方〕
・河川管理実務技術者

試験方式

項目 河川維持管理技術者 河川点検士
試験において
測定する能力
河川管理者に求められる河川の維持管理の重要な判断の分析や診断のために必要な関係法令、河川技術、点検、分析、補修に関する知識と経験 河川の堤防や河川管理施設、河道の点検に関する基本的技術と経験
試験方式 書類審査、論述試験、面接試験 書類審査、CBT試験(*1)
(*1)CBT試験とは
CBT(Computer Based Testing)試験とは、択一式の試験方式ですが、紙やマークシートでなく、試験会場に設置されたコンピューターのディスプレイに表示される問題に対して、マウスやキーボードを用いて解答する方式です。また、受験者様の都合の良い日時・試験会場にて受験可能です。
CBT試験のご紹介(動画)はこちら。(本資格の運用はこれと一部異なりますのでご注意ください)

詳しくは資格試験「Ⅱ河川技術者資格 受験の手引き」をご覧ください。

河川維持管理技術講習の概要

河川点検士資格試験を受験しようとする方を対象に、河川の点検等を中心とした維持管理業務を適切に遂行するために必要な知識を習得していただくため、河川維持管理技術講習を東京会場(砂防会館別館:千代田区平河町)とWEBによる講習を開催します。

講習は、全国共通のテキストを用いた基本プログラムと各地方独自のテキストを用いた希望者向けの応用プログラムにより構成されます。

詳しくは河川維持管理技術講習「Ⅰ受講の手引き」をご覧ください。

河川管理技術者講習(更新講習)の概要

資格登録の有効期限以降も資格の登録を希望される方を対象に、更新講習を実施します。

河川維持管理技術者資格の更新講習は、「グループ討議と講演の二部構成の講習」です。
全国9会場(札幌、仙台、さいたま、新潟、名古屋、大阪、広島、高松、福岡)において開催しますが、講習は受験時の面接試験地で受講していただきます。ただし、転勤等により主な業務実施地域の変更があった場合は、あらたに「主な業務実施地域」を登録していただくことにより受講地の変更が可能です。

河川点検士資格の更新講習は、60分程度の「eラーニングによる講習」(PCによる受講)です。

詳しくは、「Ⅲ‐Ⅱ 河川技術者資格 登録更新の手引き」をご覧ください。

ページ先頭へ